
アイキャッチはどのような手順で考えるのか? Vol.1 インパクトだけに頼ったアイキャッチを使用してないか?
意識的に設計する広告表現として、ストーリー要素(AUMFA)がある。
これについては、以前のコラムでも何度か紹介しているので、ご存知の方も多いだろう。
今回は、AUMFAの最初の「A」である「Awake」、つまり感情を呼び起こす部分であるアイキャッチに焦点を当て、
共感性を高められるよう設計するにはどのような手順を踏んだら良いのかを具体例を挙げ、
私の見解を紹介しようと思う。
まず、アイキャッチというのは、最初に目を触れる箇所であり、広告表現において最も難しい判断を
要する部分であるということを肝に銘じてほしい。
冒頭にも書いたように、アイキャッチとは、顧客の感情を呼び起こし、
さらには共感性を高められなければ機能を果たしていないのと同然と言っても過言ではないのだ。
しかし、多くの広告制作物をみると、とにかくインパクト重視というものが多いのが現実である。
これは非常に残念なことだと私は思う。
だからこそ、一見すると簡単なようで、実は非常に作成するのが難しいアイキャッチについて、
具体的にどのように考え、作り出していくのかを考えていきたい。
早速だが、アイキャッチの作成には、しっかりと手順を踏んで考えていくことが求められる。
これからお伝えする手順が絶対というわけではないが、
今までレスポンス広告を手掛けてきた経験を言語化してみたので、参考にしてもらえればと思う。
さて、広告のメッセージを考えるにあたって、1つ大切なことを伝えておかなければならない。
それは、一番最初に目が止まるはずの「Awake (感情を呼び起こす)」段階では、言語が浮かぶタイプと、
ビジュアルが浮かぶタイプの2つがあるということだ。
下の広告を見てほしい。
この広告の目的は無添加の調味料(おだし)の販売促進で、オファーである「お試しパック」を購入してもらうことだ。
前述の「言語とビジュアルのそれぞれどちらが先に浮かぶか?」という問いを、
この広告のアイキャッチを例にすると分かりやすいかもしれない。
キャッチコピーである「味覚は3歳までにつくられる・・・と言われています。」という言語が先に浮かぶタイプと、
言語より先に、このかわいらしい赤ちゃんのビジュアルが浮かぶタイプ。
このような2つの思考のタイプがいるということである。
さらには、言語が浮かびながらもビジュアルもなんとなく浮かぶ、
ビジュアルが浮かびながらも言語もなんとなく浮かぶということもあり得る。
広告を多く手掛けているクリエイターは、写真やイラストなどのビジュアルについて、
広告表現を思考するプロセスを繰り返し、繰り返し経験しているので、
言語とビジュアルの両方がほぼ同時に浮かんでくることもあるようだ。
だが、常に販売につなげる広告表現を思考できる、
いわゆるレスポンス広告を繰り返しているクリエイターは、あまり多くいないのも事実である。
いずれにしても、このような言語とビジュアルが一緒に浮かぶ領域に達するまでには、
それなりに経験も必要であり時間もかかる。
そこで次回は、言語化をするところから始める手順を考えていきたいと思う。
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