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販促でいちばん大切なこと

ターゲットの心理を読みきる設計とは? ストーリー要素Vol.1 AIDMA(アイドマ)からAUMFA(アウムファ)へ

前回まで9回にわたり、
意識的というよりはむしろ無意識で感じ取るという領域である、
広告の構造地図とアイキャッチに関して触れてきた。

これは、消費者が広告に注意(注目)を向けるまでの
プロセス設計のことである。

脳科学の権威、ジョセフ・ルドゥーの著書
『エモーショナル・ブレイン―情動の脳科学』(東京大学出版会)に、
次のような重要な知見が記述されている。

脳内の情報回路には2つあり、1「新・皮質」(意識)の
部位に関わり、脳内に情報が入力し、
「注意(注目)」がカギになるもの。
2「新・皮質」(意識)の部位に関わりなく、
「無意識」で脳内に情報が入力するもので、
2のほうが圧倒的に多いことがわかっている。

これは広告にも当てはまる。
広告を見ている消費者にとって、注意(注目)するまでの
ほんのわずかな時間(2秒以内)では、
意識化された顕在的な情報よりも、
無意識の潜在的な情報で脳が判断しているということ。

では、私たちはターゲットが
注意(注目)を向けてから行動に移るまでに、
どのようなことを広告内に設計していけばいいのだろうか。

ここからは潜在的ではなく、
意識化された顕在的な情報の話に移る。

「あなたの商品をまったく知らない見ず知らずの消費者に、
広告を見ただけで行動に移してもらうためには、
いったいどうしたらいいのだろうか?」

この問いについて考えていきたいと思う。

まずは、広告設計において代表的な法則、
AIDMA(アイドマ)について触れておきたい。

この法則は1920年代、アメリカの販売・広告の実務書の著者、
サミュエル・ローランド・ホールが提唱した、
消費者が購入に至るまでの心理プロセスの略語である。

AIDMAの法則では、消費者がある商品を知って購入に至るまでに、
次のような5段階があるとされている。

「Attention(注意)」、「Interest(興味、関心)」、
「Desire(欲求)」、「Memory(記憶)」、
「Action (行動)」である。
このうち、Attention、Interestを「認知段階」、Desire、Memoryを
「感情段階」、Actionを「行動段階」と区別している。

広告業界では、誰もが学ぶ消費行動理論であり、
私も20年以上前に学んだ。

この法則が開発された1920年代は、
物があまりなかった時代で、認知さえされれば
物が売れる可能性が高かったはずだ。

だから、認知段階に力を入れ、
興味を抱かせることに重点を置いたのだろう。

だが、物が溢れ「こだわり」「共感性」が
重要なキーワードになった現在は、
よほどの商品力かブランド力がある商品でなければ、
認知だけで売るというのは難しい。

ましてや、まったくの未認知の消費者を行動に移す
ところまで設計するレスポンス広告ならなおさらである。
そこで、この法則を現代のレスポンス広告に当てはめるために
もう一歩踏み込んでみたのが、次の図のAUMFA(アウムファ)である。

koramu0706-02.jpg

消費者がある商品を知って購入に至るまでを、5段階で設計している。
「Awake( 感情を呼び起こす)」、「Understand( 理解を深める)」、
「Memory(記憶に残る)」、「Fade(矛盾や葛藤を解消する)」、
「Action(行動を喚起する)」である。

このうち、Awake、Understand、Memory、Fadeまでの4段階を
「感情段階」とし、Actionを「行動段階」と区別した。

前述のように、注意という認知の段階はすでに
無意識下で確定しているので、その後の意識的な段階である
感情段階に重きを置いたということである。

AUMFA(アウムファ)は、セールスエンジニアリングデザイン(SED)
のキモの部分でもある。

次回では、このAUMFA(アウムファ)における、
それぞれの階段の要素について解説したいと思う。
 

 
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