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販促でいちばん大切なこと

自然に顧客が増える、磁力のある仕組みづくり Vol.1 「モクモク手づくりファーム」に学ぶ販売促進策

芸能人やスポーツ選手、芸術家、そして有識者など、このような有名人に対し、誰しも一人くらいはファン意識を持っているだろう。

「どうしてその人のファンになったのか?」

きっかけは、外見の美しさや愛らしさ、品格や格好良さかもしれない。
しかし外見だけなら、他にも似たタイプの有名人がいるのに、やはりその人の方が良いと思える。
そのように感じてしまう背景には、外見以外の要素も必ずあるはずだ。

例えば、その人の発言、行動、作品を通じて、独自の考え方や生き方、ライフスタイルなどに断片的に接し、共感できることがある。
この人の「内なる驚異(エネルギー)」が磁力となって、あなたの心が引き寄せられた、という感じなのではないか?

似たようなことは、消費者がある商品やサービスのファンになる過程にも起こる。
なぜなら、会社やお店独自の考え方やビジョンは、ときには商品やサービスを通じて、ときには広告等を通じて、消費者には断片的に感じ取られていくからだ。
消費者がそれに共感してこそ、その購入につながり、リピーターやファンへ成長していくのである。

そこで今回は、第一次、第二次、第三次産業の全ての事業を持つ「伊賀の里モクモク手づくりファーム」(以後、「モクモク手づくりファーム」)という珍しい業態の事例を通じて(このような業態は少しずつ増えてきているが…)、「あなたの会社やお店から、磁力あるメッセージや商品・サービスを発信するためにはどうしたらいいのか?」という問いに対し、考えていきたい。
 

「モクモク手づくりファーム」
「モクモク手づくりファーム」は、三重県伊賀市にある農事組合法人である。
同法人は、いわゆるコストをかけた広告などはあまり行っておらず、「自然に新規客や常連客が増えていく」という独自の販売促進策を実施している。
今回は、その特徴的な部分に焦点を当て、紹介していきたいと思う。


共感できるビジョンであること
ここ最近の世界的な食料不足などを背景に、日本でも農業が見直されつつある。
「モクモク手づくりファーム」は、そんな現在の状況を先取りし、90年代から、「食の安全」や「地産地消」、「農業振興を通じた地域の活性化」、「自然環境の保全」などのビジョンを持ち、運営しているのだ。
ただ、大上段で建前的な内容では、共感できるビジョンとはなりにくいものである。
そこで、以下の7つのテーゼ(方針)をご覧いただきたい。

特に④と⑤のテーゼに関しては、消費者が体験して感動できることを前提に置いている。
参加すると楽しい、食べてみると美味しいなど、感動を味わった消費者が多いほど、口コミが広がり、自然に新規客も増えていくのだ。
それこそが共感できるビジョンで重要な部分だと思う。
そしてこのビジョンをもとに、販促活動が組み立てられている。

 

《モクモクの7つのテーゼ》 

①モクモクは、農業振興を通じて地域の活性化につながる事業を行います。
②モクモクは、地域の自然と農村文化を守り育てる担い手となります。
③モクモクは、自然環境を守るために環境問題に積極的に取り組みます。
④モクモクは、美味しさと安心の両立をテーマにしたものづくりを行います。
⑤モクモクは、「知る」「考える」ことを消費者と共に考え、感動を共感する事業を行います。
⑥モクモクは、心の豊かさを大切にし、笑顔が絶えない活気ある職場環境をつくります。
⑦モクモクは、協同的精神を最優先し、民主的ルールに基づいた事業運営を行います。

 

 

<企業データ>
名  称 農事組合法人「伊賀の里モクモク手づくりファーム」
所 在 地 三重県伊賀市
事業内容 直営農場の運営
  直営農畜産加工業の運営
  食農学習施設(農業公園)の運営
  通信販売、直営店(三重県2店舗)の運営
  量販店向けの卸販売
  農場レストランの運営
  (県下4店舗、県外3店舗)
年  商 約42億円(2008年)
職 員 数 職員127名、パート120名
モクモク手づくりファーム


 
次回は、「モクモク手づくりファーム」の共感できるビジョンからつながる一連の販売促進策について、
詳しく紹介しようと思う。

実に興味深い事例なので、お楽しみに。

 

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