
ターゲットの心理を読みきる設計とは? ストーリー要素Vol.16 ストーリー要素(AUMFA)Fade 矛盾や葛藤を解消する-5
今号は前号に引き続き、
[Fade (矛盾や葛藤を解消する)]の最後の要素となる、
「権威づけをする」を見ていこう。
前号で紹介したほかには、
著名人、業界有名人を活用する
という手法がある。
芸能人を使えばインパクトがあるのは当然だが、
人気のある芸能人はとてつもなくお金がかかる。
大企業以外にはそんな予算はなく、費用に見合った見返りも
期待できるとは限らない。
ここで、意外にも盲点なのが業界の有名人である。
こんな例がある。和菓子の店が「権威」として活用したのは、
意外にも地元で有名なイタリア料理店のシェフだった。
実際に、このシェフの声を前面に打ち出した広告によって、
地元のターゲットの信頼を得ることができ、
集客に大きく貢献した。このケースの場合、
「業界有名人」の活用には、お金がまったくかからなかったと
いうことを付け加えておきたい。
なぜならこのシェフは、この和菓子店のファンだったからだ。
押さえておきたいのは、和菓子店側がこの事実を認識し、
このシェフにお願いしなかったら、
効果的な広告は実現しなかったということだ。
次に、専門的な「権威」が必要であれば、医師や大学教授など
専門家の権威を活用することも難しいことではない。
推薦状を書いてもらえばいいのである。
この場合、気をつけてほしいのは、単純に
「推薦状を書いてほしい」とお願いしても
まず無理だということだ。
簡単なインタビューを行ない、
そのインタビュー内容をこちら側で作成する。
できた推薦状にチェックを入れてもらうという流れを取ると、
難なく推薦状をもらうことができる。
拍子抜けするほど簡単に推薦状を
もらえたというケースもあるので、ぜひ試してみてほしい。
ほかに、権威をつけるということでは、
マスコミの掲載記事を二次利用するというのもある。
マスコミというと、何か大袈裟に感じるかもしれないが、
全国誌などではなく、地域新聞や地域雑誌、
またケーブルTVなどで十分である。
つまり、第三者から何かしらの切り口で
認めてもらった事実を広告に掲載できれば、
今まで以上に信頼が得られるということだ。
数多くの広告作成の手伝いをしていて気づいたのだが、
マスコミの掲載記事の活用は、
意識しないと埋もれていることが少なくない。
実際にある飲食店では、以前に新聞や書籍で紹介されていた事実を、
アプローチして気づいてもらうまで、
まったく忘れていたというケースがあった。
例えば、美容室は、スタイリストのコンテストが
比較的頻繁に開催されている業種だが、
実際に、コンテストの受賞歴を
惜しげもなく広告に掲載している美容室もある。
これは大切なことなので、繰り返しておく。
「コンテスト」の受賞歴も、業界人にとっては
広告に掲載するまでもない当たり前のことかもしれないが、
ターゲットにとってインパクトがあることを忘れてはならない。
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