
ターゲットの心理を読みきる設計とは? ストーリー要素Vol.2 購買行動における消費者のリスクを考える
前回では、消費行動理論のAIDMA(アイドマ)の法則を
現代のレスポンス広告に当てはめるために踏み込み、
消費者が商品を知って購入に至るまでを5段階で設計した
AUMFA(アウムファ)についてお伝えした。
そこで今回はこのAUMFA(アウムファ)における
それぞれの段階の要素について解説したいと思う。
詳細は次の図のとおりである。
中でも、AUMFA(アウムファ)で
重要な段階として一考してほしいのが、
感情段階の最後にあたる
「Fade(矛盾や葛藤を解消する)」である。
ターゲットが広告に対して注目し、
感情を喚起され、理解も深め、
ある程度記憶したとしても、
ここで何かしらの矛盾や葛藤が生じる。
例えば、あなたが2歳の子供がいる母親、
もしくは父親であると仮定して、
次の広告をご覧いただきたい。
たくさんのチラシの中から、
あなたは今、写真のチラシを手にしている。
「『味覚は3歳までにつくられる・・・
と言われています』・・・、うちの子は2歳だけど、
いったい何のことを言っているのだろう?」
あなたはそんな疑問を抱き、
チラシのほかの箇所(文章、写真など)を
見ていく。
商品のわかりやすい説明や商品開発の内容が記載されているので、
理解がだんだん深まり、この広告に信頼を置くようになってくる。
「試しに買ってみようか・・・」と一瞬、購買意欲が頂点に近づく。
だが、ここで「本当にこの商品、大丈夫なのだろうか?」と、
今起こった購買意欲に対して、
脳のどこかで抑えようとする考えが浮かぶ。
こうした考えが浮かぶのは当然のことだ。
なぜなら、人間はできるだけ
リスクを避けようとするからである。
次の表をご覧いただきたい。
この表は、ブランド論の世界的な権威、
ケビン・レーン・ケラーが著書『戦略的ブランド・マネジメント』
(東急エージェンシー)で言及している、
[購買行動における消費者のリスク]の指標である。
こうした消費者のリスクを解消していくことが、
販売につながる大切な要素だ。
次回は、このことを研究している学問であるブランド論について
少し触れておきたいと思う。
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