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販促でいちばん大切なこと

あらゆる要素に影響を受けるレスポンス広告 着眼点Vol.1 新規集客時からリピート率を上げる広告を思考する その1「コンセプト広告」-1

 「レスポンス広告」とは、繊細なものだ。

媒体、タイミング、オファー、表現の工夫の
4つの要素すべての影響を受ける。
これらの要素の中でも、広告表現は特に繊細だ。

リピート率に影響を与えたり、
昔のマインドシェアを蘇らせたりする。
今回より、広告表現においてさまざまなことが影響を及ぼし、
反応が変わってくる実態を見ていきたい。

まずは、次の広告をご覧いただきたい。

千葉県のあるエリアで配布されている
クーポン券付き情報誌で実施された広告である。

 


ご覧のように、見開きで美容室の掲載ページ欄があり、
左側は全面広告、右側は集合広告となっている。

そして、この左側の全面広告は、なんと300人以上を集客したのである。

だが、これだけの反応が取れたのは少し前のこと。
現在は、これほどの集客力があるかどうかはわからない。
正直に言えば、たとえ広告表現を工夫したとしても、現在、
これほどの反応を得ることは、まず無理であることを付け加えておきたい。
だが、広告表現において押さえておきたい知識が含まれているので、
見ていきたいと思う。

まず、右側の集合広告を見てほしい。
左側と比べて一つひとつのスペースは小さいが、
ほとんどがモデルを使った広告であることがわかる。
いわゆる、イメージ広告という種類に近いだろう。

一般的にイメージ広告とは、レスポンス広告と対比されることが多い。
右側の広告はイメージ広告に近いといっても、
クーポン券をオファーとして活用しているので、
厳密にはレスポンス広告と言える。

だが、右側の広告は、見せ方が思わずイメージ広告と言いたくなる。
その理由は、右側の広告の弱点にある。それは、右側の広告の場合、
それぞれの店名や地図などを別の店のものに置き換えても
支障がないということである。

別の言い方をすると、右側の広告で消費者が見て判断する材料は、
値段くらいしかないということだ。
他に判断材料になるのは、場所くらいのものだろう。

このようなクーポン券付情報誌を見る人の多くは、
一定の店に継続して行く人ではなく、
クーポン券目当てで店を探している人である。
すなわち、一度来店したとしても、再びクーポン券を求めて
店を変えてしまう可能性の高い顧客が多いということだ。
こういったお客は、浮遊客と言われている。

浮遊客とは、ある一定の店を決めているのではなく、
いわゆるふらふらしているお客のことで、店を選ぶ基本的な判断基準が、
値段である可能性が高い。

このように浮遊客から選ばれた場合、店側の最大の課題は、
リピートにつながりにくいということである。
実際に、クーポン券付き情報誌がきっかけで来店したお客のリピート率は、
10%以下になることもざらにある。

次回は左側の広告について見ていこう。

 

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