
自然に顧客が増える、磁力のある仕組みづくりVol.2 磁力を生み出す、販売促進(1)
前回は「モクモク手づくりファーム」のビジョン、運営方針等を紹介した。
2回目となる今回は、実際にどのような事業を行っているのか、そしてどのように集客につなげているのかを具体的に紹介しよう。
■「食の安全」「地産地消」だから、約束できる範囲内に限定する
「モクモク手づくりファーム」は、観光地の農業公園ではなく、実際に農業生産をしている農場である。
そこで穫れた野菜や果物などの大地の恵みを、地域の方々に還元するため、年末年始の年に1回だけ広告チラシを打つ。
しかし、配布するエリアは限定している。
なぜなら、「食の安全」「地産地消」という方針から、食材の鮮度等を考慮しているからだ。
配布するエリアは、車で20分以内という範囲に限定。
またチラシと言っても、宣伝だけに終わらず、こだわりの生産方法などがかなり詳しく説明している。
だからこそ、「モクモク手づくりファーム」としてのメッセージが伝わりやすいのだと思う。
ここ数年来、世間は不景気風が吹いているが、「モクモク手づくりファーム」は今までで最高の売上を更新したとのことだ。
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年に1回、限定エリアに配布されているチラシ
■レストランには、「地産地消」+「ユニークさ」を!
媒体ではないが、もう少しエリアを広げた手法もある。
それがレストラン事業だ。
地元の三重県で4店舗、県外で3店舗。
出店しているエリアは、「モクモク手づくりファーム」がある伊賀市を起点として、車で2時間以内のエリアと限定している。
なぜかと言うと、ここでも「食の安全」という方針が生きているからだ。
このエリアなら、食材の安心・安全が約束でき、何かあったらすぐに駆けつけることができる距離だからとのこと。
よく起こることだが、商売、ビジネスはうまく回り出すと、次々に出店する傾向がある。
しかし「モクモク手づくりファーム」では、このような単純な拡大はしない。
以上の徹底ぶりが、消費者から共感を得られる源泉の一つなのだろう。
このレストランでの食材は、「モクモク手づくりファーム」の野菜等も使うが、地元の農場等で穫れた食材を積極的に活用し、ここでも「地産地消」を推進している。
本当に安全で新鮮な美味しいものを食べてほしいから、そこまで徹底して食材にこだわる。
また使用するエネルギーも地元産にこだわり、風力の電力でピザを焼いているレストランもある。
そしてまたユニークな外観にもこだわり、風車があったり、牛小屋があったりと、ここにも「地産地消」の雰囲気が感じられるのだ。
だからこそ、どのレストランの入りも上々。
人気があるから、さらに噂が口コミで広がり、さらなる新規客を呼び込んで、まるで磁石のような存在になっている。
レストランを利用されたお客様の中には、本体の「モクモク手づくりファーム」に行ってみたい、と思う人もどんどん出てくるので、販売促進にそれほどコストをかけずとも、レストランをはじめ「モクモク手づくりファーム」への集客につながっていくというわけだ。
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地元の食材を使用した美味しそうな料理の数々 |
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レストランの店内 |
次回も引き続き「磁力を生み出す、販売促進(2)」と題し、「モクモク手づくりファーム」が展開する通販と会員制度の事例を詳しく紹介しようと思う。
費用をかけずとも常連客が新規客を増やすという、非常に効果的な手法である。
次回もお楽しみに。
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