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販促でいちばん大切なこと

新規集客時からリピート率を上げる広告を思考する Vol.4 約束チラシとは?

この回では、先に触れたコンセプト広告のなかでも、シンプルかつ有効的な広告表現(見せ方)、
「約束チラシ」をご紹介したいと思う。

まず、写真をご覧いただきたい。

この広告は、長野県の美容室が移転リニューアルオープン時に配布した、新聞折り込みチラシである。
美容室のチラシの反応率は、ここ数年は0.1%程度といわれているが、
この広告は、反応率が0.7%という比較的高い数値を得ることができた。
一般的な反応率と比べても、このチラシは成功した広告といっても良いだろう。

ここで、私が伝えておきたい大切なことが1つある。
それは、広告において最良のメッセージは、ターゲットに「約束」するということである。

 

この広告は、この「約束」をストレートにかつシンプルに伝えている。
だからといって、ただ「約束」という文字を使えば良いということではない。
この約束が伝わるように、その真実味をビジュアルにも置き換え、トーン&マナーで伝えるのである。

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ここで、この広告の内容に少し触れておきたい。
約束していること自体は、ごく当り前のことではあるが、とても大切なことが記載されている。

約束の内容は以下のとおり。

約束① お客様の髪を大切にあつかいます
約束② お待たせしないよう予約時間を徹底します
約束③ 癒しのシャンプー&マッサージを提供します
約束④ 笑顔の挨拶・声掛けで、快適な空間を作ります
約束⑤ チームワーク良く、真心でお客様をお迎えします

ご覧いただいたように、何かインパクトがある特別なことを約束しているわけではない。
だが、「ターゲットに約束する」こと自体を、会社やお店側では躊躇することも少なくないようだ。
だからこそ、あなたの会社やお店がターゲットに約束するだけで、
地域で差別化ができるようになるのではないだろうか?
そもそも商売は、お客様に約束できなかったら、成り立たないとも思うのだが…。

さらに、こうした広告のメッセージを打つメリットは他にもある。
上記のような約束をお店のスタッフと一緒に作れば、スタッフの姿勢も間違いなく変わってくるだろう。
なぜなら、上から言われるのではなく、自分たちで作ったメッセージは体に染みるからだ。
だから、約束の重みに対して感じ方が違ってくるのである。
もしかしたらこのことが、広告を打つこと以上に大切なことなのかもしれない。

このような事例をクライアントの許可をいただき、「約束チラシ」としてセミナーなどでお伝えしてきたこともあって、
最近では、この事例をヒントにアレンジした広告を打つ方も、数名いらっしゃるようだ。
少しでも多くの事例から検証してみたいので、可能な方は、
ぜひ「約束チラシ」の反応の結果を教えていただきたい。

さて、今回のコラムはいかがだっただろうか?

「コンセプト広告」「約束チラシ」。
これらは、新規客を獲得するための広告ではあるが、「新規集客時からリピート率を上げる広告を思考する」という
テーマから、顧客の生涯価値を考えた広告として紹介した。
そして商売にとって大切な視点をお伝えしたつもりである。

ぜひ、一考してみてほしいと思う。
 

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