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販促でいちばん大切なこと

【あらゆる要素に影響を受けるレスポンス広告 着眼点Vol.5】 10年以上前のマインドシェアを蘇らせる-2

前回では、 チラシの表面の見せ方を3種類作成し
スプリットランテストを行ったチラシについて
その効果測定調査の結果と実際の反応の結果が
予想を反したものだったことをお伝えした。
今回は、どうしてこのような結果に至ったのか 原因について触れてみよう。
その原因の一つは、 どうやら配布エリアが影響している可能性が高いようだ。

この商品は、最近こそ通販に参入したが、 
40年以上前から販売されていて、
数年前までは、特定地域のスーパーなどの
小売店に卸した販売が中心だった。

 
なかでも、「安心」「カンタン」「おいしい」という
商品のコンセプトと高いクオリティから、
特定地域にはファンが多かったのだが、
バブル崩壊後のスーパー、小売店の倒産・再編などの影響で、
この商品を取り扱わない店が増え、
ファンの人たちにとって手に入りにくくなった。
 
メーカー側にとってはスーパー、小売店などの
流通に卸すことが当てにならなくなり、
最近になって通販のプロモーションを
積極的に行なう必要性が出てきたわけだ。
 
ただ困ったことに、小売店を通して販売していたので、
このファンの人たちのリストは取れていない。
 
だから、まずは販売促進としての最初の手として、
10年以上前に愛用されていたお客に思い出してもらい、
今一度購入してもらえるような施策を検討する必要がある。
 
そのために、この新聞折り込み広告は、
以前は流通していたが現在は流通していない地域に、
ある程度絞って配布することとした。
 
顧客リストは取れていないが、
マインドシェアが残っている休眠客を掘り起こすためには、
広告表現(見せ方)としても商品を全面に出すといった手法は、
ある意味狙い通りだったと言えるかもしれない。
 
消費者が10年以上前のマインドシェアを思い起こすためには、
商品が一番目立つ必要があったからだ。
 
今回の実例のように、
ある一定数の消費者の10年以上前のマインドシェアを
蘇らせることができたという事実は、新たな発見だった。

 

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